小学生youtuberの登校拒否をどのように考えるか
この前、ある小学生youtuberが「中学は登校しない」みたいな趣旨でニュースに取り上げられており、本人や親御さんに対して、猛烈な批判がありました。
この件について、自分はどのように考えたのかを書いていこうと思います。
まず私が思ったのは、彼が中学校に登校したほうがいいのか、あるいは、登校しなかったほうがいいのか、それはわからないということです。
先のことはわかりません。
なぜなら、ひと一人の人生というのは、運によって決まるからです。偶然の要素がほとんどを占めます。学校に通っていれば、よりよい人生が送れるとは限らない。不運にもいじめにあい自殺してしまうより、登校しないほうがよかったのかもしれない。それはわかりません。
人生の偶然性については、例えば、私が尊敬するリンカーンで考えてみたいと思います。リンカーンはアメリカの大統領にもなった人物で有名です。シュミレーションの一環として、このリンカーンを黒人に、限界集落の母子家庭で生まれ育ったことにしてみます。なお、DNAは黒人であること以外、同一とします。
すると、このリンカーン、大統領にはなっておらず、全く異なった人生を辿ることになりました。
私もそうで、私が今までなんとかやってこれたのは、周りの人たちが助けてくれたからであり、私個人の力では全くありません。一言で言えば、ただ運が良かっただけです。
このように、人生というのは、運や縁で占める割合が非常に大きく、これは単なる事実です。
仮にこれが事実でなければ、こういう事はあまり言いたくはありません。というのも、人というのは、広い視野で物事を考えることができず、局所的にしか物事を把握した気になれないので、全部自分の努力と行動の賜物であると誤認していたいものなのです。ですが、それは事実とは異なりますので、今回はただの事実を書きました。
人生がどう転ぶかは運次第。これは成功者も一般人も変わりません。
ほんの少しの現実認識能力を持ち、かつ数字がわかるなら、統計を少しでも読めるなら、この程度の事実は把握できます。
話を戻すと、人生がどう転ぶかは運次第なところがあるので、先のことはわからないということです。
そんな中、彼の発言に対して、大人たちの罵声があまりにひどく、逆にそちらの方が気になってしまったというのが正直な感想でした。
では、どういった批判が多かったのでしょう。
一つは、「義務教育を放棄するとはけしからん、後の人生は悲惨で凄惨なものになるだろう」というものです。
この意見は、私の考え方や目的とは全くかけ離れたものだと思いました。
私は、より多くの人々の幸せを願っています。そういった社会を形作っていくことが望ましいと考えています。私は、その目的のために投票や発信することがたまにあります。
例えば、彼のように中学には登校しないと言ってる人もそうじゃない人も幸せな人生を送れる社会を願っています。
それを中学に行かなければ不幸になる、悲惨になる、貧困になるというのは、目指すべき場所が違うと言わざるを得ない。
あなたの目的はなんですか。あなたの願いはなんですか。自分たちの言うとおりにしない人たちの人生を悲惨なものにすることですか。
それよりも、いくつになってもやり直せるような、学び直せるような社会のほうがよくないですか。
私は、そのほうがいいと思っています。
ここで、少し私のことを書いておくことにします。
私は大学までストレートで来ており、留年も浪人も経験なし。大学は心理学科、教員免許2つ、心理士の免許を持ち、他にもちょっとあるけど、ここで紹介が必要なのはこの3つ。(あまり書きたいことでもないし)
教育実習に行きましたが、教えることとできることは全く違います。自分ができるからと言って、その人が教育者としてふさわしいとは限りません。
教えることにも、ある種の技術が必要です。生徒にも色んな人がいたりしますので。
そして、例の小学生youtuberの人を見るに、彼は、他の子達より多くの選択肢を持ちます。
批判している多くの人は、少しでも彼について知ろうとしましたか。理解しようと努めましたか。反射的にニュースのタイトルだけ見て否定するのではなく、少しは調べてみてはどうでしょう。そんなことを思いましたが、話を戻します。
多くの親は、自分の子供により多くの選択肢を用意してあげたいと思うものです。一般的には。
このことを前提とすると、彼の親は意図してか意図せずか、わかりませんが、より多くの選択肢を用意できている状況です。
親ではなく彼自身の力だよというのは、確かにそのとおりかもしれませんが、最初に述べたように、やはり環境でもあるのです。
そんな中、彼の親に対して、全く知らず、調べもせず、無礼な意見を飛ばしている人を見かけましたが、そういうの、私は良くないと思いました。
もちろん、彼が平凡な学生に戻り、配信をやめるのがいいのか、あるいは、このまま学校に行かず動画を作り続けるほうがいいのか、どちらのほうが良い結果につながるのかはわかりません。ちなみに、動画を毎日のように作るのは大変な作業です。
ただ、現時点で彼は、他の子達より多くの選択肢を持つというのは事実です。そして、親御さんの態度というか、行動というか、影響あってのことなのかもしれません。
なので、私は、この件について、あまり否定的な意見を持ちません。
話をまとめると、私は、より多くの人達の幸せを願っています。彼のように理由あって中学に行かない人にも幸せな人生が送れるといいなと思います。そういう社会を目指す、それが目的なんじゃない、と考えています。ですから、一部の学校に行かなければ不幸になる、転落する、悲惨な目に合うという批判はおかしいと思いました。もしそういうことがあるなら、まずはそれを変えていくほうがいいと思いました。
次に、人生の多くは運や縁で決まります。人気youtuberの彼は縁に恵まれる可能性が非常に高く、平凡な学生より選択肢が多い気がします。先のことはわかりません。何が良かったのか、あるいは悪かったのか、それがわかる日すら来ないことも多いのです。なので、彼が自分なりに考えてのことなら、外野が偉そうに説教する必要性を私は感じません。
ただ、もし彼の行動に触発され「登校拒否だ」、「youtuberに俺はなる」みたいな人がでてきた場合、それはまた別の問題だと思います。個人的には「やめておけ」あるいは「登校しながら試してみたら」と思いますよ。ですが、現時点で、登校拒否をことさらに煽るような行動は見られないと思うので、特に問題ないと思ってます。
今回、登校しないって言った人より、それに罵声を浴びせてる人のほうが気になりました。以上です。ありがとうございました。
大学で自分がなにしてたかというと、ずっと遊んでた気がする。免許取ったりとか。学校、教習所のことだけど、行きたくなかったので行かずに直接受験(M普通車)して取ったりしてた。また、教育や心理で技術力を聞かれると、そういうの全く無いので、当てにならないと思う。